感動!台湾(サツマイモの形の島は見どころ満載)❶
台湾は、日本からとても近いのに、異国情緒を味わえて大満足の海外旅行を実現します。
東京から、約3時間半のフライトで台湾の空の玄関 桃園国際空港に到着です。【近】
東海道新幹線で東京から新大阪に行くよりも安い価格のチケットで行くことができます。【安】
台湾の面積は、3万6000k㎡、九州よりも少しだけ小さいといったところです。
しかし、約7割は山岳地帯で、人が住める平地は3割ほどだそうです。その3割の場所に約2,357万人の人々が暮らしていて、その人口の4割以上が台湾北部の都市に集中していることになります。その北部に位置する台北市内を散策していると、住人とさらに観光客で混雑している街並みに出くわすのはそのためなのでしょう。
台湾を南北に分けると、その線に沿って山岳地帯がありその西側部分に北から南に向かって台北市、台中市、台南市、高雄市という人口の多い主要都市が位置しています。
日本も太平洋沿いに東京、名古屋、大阪と主要都市が並んでいてその都市を新幹線が結んでいますが、台湾も同じように日本の技術で出来た高速鉄道が最速1時間30分ほどで台北から高雄市、345kmを結んでいます。
以前、かなりの昔の話ですが、台北市民に「台湾の南はどんな観光地がありますか?」と尋ねたことがあります。「行ったことが無いから知らない。飛行機に乗らなくては行けないよ。」という返事が返ってきました。しかし、今や台湾高速鉄道が出来たお陰で、南部の高雄まで日帰り観光も可能になりました。そして、台北市民も台南や高雄まで気楽に観光することも、高雄市民が台北まで日帰りでビジネスをすることも現実的になったことでしょう。
私たち日本人が台湾に旅行に行く場合も、3泊もすれば北から南まで観光地を十分すぎるほど巡ることができ【短】、短期間で多くの楽しみを満喫し、日本に戻ってからも旅の思い出にいつまでも浸ることができるはずです。
そして、旅に欠かせないものの一つとして、現地の食事を楽しみにしている観光客も多いと思いますが、台湾には、台湾料理や中国4大料理(北京、四川、上海、広東)の全てのレストランがそろっているとある観光ガイドさんに聞いたことがあります。本格的な中華料理や屋台、スィーツや南国フルーツ、たくさんの美味にも出会うことが出来ます。
忙しい女性にも人気がある海外旅行先としての台湾は、満足できること間違いなしといえるでしょう。
- 『台中』のいう都市
台北から約170m南下すると台中という都市があります。ちょうど、東京から静岡といったところでしょう。高速道路を走る高速バスは約2時間半ですが、高速鉄道を利用すれば半分以下の所要時間で台中に行くことができます。バスは1,000円ほどですが、高速鉄道は2.5倍ほどの料金になります。台湾第三の都市の台中は、都市とローカルな雰囲気の二つの顔を持っていて、都会とは異なり親切な人に出会うことも多く、また台北に比べて物価が安いのでホテルや食事など費用を抑えられて観光客には嬉しい旅が出来ます。
- 台中でぜったいに行きたいこところ
泊まったホテルのロビーに、日本でも目にすることができる七福神のひとり布袋(ほてい)様の像が飾ってありました。それはとても親しみのある笑顔で気持ちを和ませてくれる力に魅了されました。この布袋様は宝覚寺(ほうかくじ)にある弥勒大仏像のミニチュア版です。本物を見に行く前でしたので、この出会いに期待を持つことが出来ました。
(((台中のホテルの弥勒菩薩))
- 『宝覚寺(ほうかくじ)』で布袋様に癒されよう!
金色に黄色を混ぜた色相でメタボな腹をせり出し、とても幸せそうな笑顔は一見の価値があります。癒し効果抜群の弥勒大仏像のあるこの宝覚寺は日本統治時代の1927年に建立されたお寺だそうです。
古いお寺の存在に慣れている日本人にとっては、昭和初期の建立と聞いただけで価値が薄れる思いもありますが、かつて台湾を統治し、第二次世界大戦を台湾人が日本兵として戦ったという事実を思い出させる慰霊碑の存在を目の当たりにすると、近代の歴史の中で忘れてはならないものを思い起こさせてくれます。
大仏像に向かって歩いていくと、途中の左側に何とも奇妙な建物があります。旧殿を保護するために周囲を頑丈なコンクリートで包んだ建物が目に入ります。日本の寺院ではなかなかお目にかからない風景が、大仏像と共に旅の思い出の一つになることでしょう。
- 台中から約70kmの距離で台湾のほぼ中央にある有名な観光地、『日月潭(にちげつたん)』
台湾で最も大きい湖は、南側が太陽、北側が月の形だといわれている日月潭。湖畔に立って湖を眺めても残念
ながら太陽と月の形には見えません。しかし、その風景見物や湖の周りの遊歩道を散策する観光客も多く人気の観光地であることがわかります。特に日月潭から見る夕日は美しいと言われ、秋の夕日をバックにした日月潭は台湾八景のひとつに数えられているほどです。旅の疲れを癒してくれる効果は抜群で訪れる価値はあります。
台湾の電力供給を担うため、日本統治時代に日月潭に発電所を建設する際に、水位が増すためにこの付近にあった二つの廟が水没することがわかりました。そこで廟は台湾電力が買い、二つの廟をあわせて日月潭を見下ろす高台に移動して『文武廟』が1938年に建てられました。
日月潭を背にして文武廟の廟門をくぐると、左側に8mの高さがあるという大きな一対の獅子の石像が目に入ってきます。引き寄せられるように獅子の前まで近寄ってしまうほどの存在感があります。
また、文武廟は細部に目を凝らすと、いろいろな発見があります。学問の神様と武の神様が祀られているところから文武廟という名前が付けられたとのことですが、中国の宮殿式で建てられた絢爛豪華な建造物をじっくり眺めながら階段を昇ると、日本ではなかなか見ることができない物が次々と紙芝居のように現れ、感動と驚きに出会うことでしょう。
- 嘉義(かぎ)に来たら絶対に食べたい『鶏肉飯』 ~噴水鶏肉飯 忠孝店~
七面鳥の肉に特製タレをかけたどんぶりは、太平洋戦争時代から食べられていたそうです。
最初は嘉義駅近くの屋台で営業していたそうですが、そのそばに噴水があったことから噴水鶏肉飯という名前を付けたそうです。
今や大きなレストランといった店構えですが、台北など他の都市には支店が無く、本場老舗の味に出会うには、嘉義まで来ないと食べられないそうです。
- 台湾の歴史の一端を知ることが出来る伝承を目の当たりにする『呉鳳廟(阿里山忠王祠)』
嘉義市から阿里山に向かう途中にある廟で、中国清朝時代のこの地で官僚を務めた呉鳳という人が祀られていますが、実在が確認できない伝承の中の人のようです。
中国本土から渡ってきた漢民族は開拓を進め、身を護るために武力を持ちました。嘉義県の山間部では台湾原住民のツゥオ族との争いが起こり、ツゥオ族が漢民族を殺そうと画策していることを知った呉鳳は、ツゥオ族の村へ行き殺害時期の引き延ばしを交渉し、その間に漢民族を非難させます。
そのことを知ったツゥオ族たちは呉鳳を殺してしまいます。しかし、呉鳳を殺した後、ツゥオ族の村には夕方になるとざんばら髪で剣をさした騎馬姿の呉鳳が現れるようになり、祟りを恐れて漢民族を殺すことをやめ、呉鳳の墓を祀るようになったということです。
しかし日本統治時代に入り、呉鳳の伝承はツゥオ族の首狩りの悪習を止めさせるために、山道を通る赤いマントを着た者を最後に首狩りした以後は、首狩りをやめることを約束させ、呉鳳自身が犠牲になりました。
最後の首狩りを終えたツゥオ族たちは、その顔を見るや呉鳳本人であったことに驚き、改心して首狩りをやめることにしたと伝承を変化させていったようです。
つまり、森林資源などで原住民との争いが起こり、原住民対策のために、この地の伝承を利用したということのようです。
台湾に住んでいた原住民と中国大陸から移住した漢族、清朝から日本へと統治が変わった背景の中で台湾の歩んだ歴史を知る一端として、この呉鳳廟(阿里山忠王廟)に足を運んでみることをお勧めします。